山本大平さん(撮影/写真映像部・高橋奈緒)
山本大平さん(撮影/写真映像部・高橋奈緒)

 そして、少し視点を変えてみると、反論が出る場合は「“立場の違いによる”主張の違い」が多いのではないでしょうか。裏を返してみれば、立場を入れ替えてみて納得できる反論は正しいということになります。そう考えてみると、その様な反論には、自分の思考を研ぎ澄ませてくれる「味方」になる材料が潜んでいます。そのため、そういった意味でも「耳8」のスタンスはプロ同士が集う場では効果的と考えます。
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 と山本さんは言います。「適切な反論にこそヒントがある」ことを理解できている者同士が集う議論の場が真のプロフェショナル会議、つまり生産性のある会議と言えるのでしょう。

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「口2耳8」のスタンスを意識しながら、反論をする場面では、相手の思考をさらに高められるような反論を提供する。こちらの提供する反論に価値があると相手が認めてくれれば、逆に有意義な反論や意見をもらえるようにもなります。そのようなコミュニケーションの積み重ねが「交互作用」を生み、仕事でのアウトプットをダントツに高めてくれるのでしょう。

(文/堀尾大悟)

山本大平
戦略コンサルタント/事業プロデューサー
2004年に新卒でトヨタ自動車に入社し長らく新型車の開発業務に携わる。その後、TBSテレビへ転職。さらにアクセンチュアにて経営コンサルタントの経験を積み、2018年にマーケティング総合支援会社F6 Design株式会社を創業。トヨタ式問題解決手法をさらにカイゼンし、統計学を駆使した独自のマーケティングメソッドを開発。企業/事業の新規プロデュース、ブランディング、AI活用といった領域でのコンサルティングを得意としている。これまでに大手からベンチャーまで数多くの企業の要職を歴任/兼任中。趣味はアウトドア、野球。F6 Design株式会社 http://f6design.co.jp/
「脱、固定概念」お仕事術。https://voicy.jp/channel/3328

堀尾大悟
ライター
大学卒業後、埼玉県庁に13年勤務した後、民間企業に転職。2020年より会社員兼業ライターとして活動。「東洋経済オンライン」「マネー現代」「朝日新聞デジタル &M(アンド・エム)」「日刊SPA!」などで執筆。

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