1967年に京都で創業した「餃子の王将」。ここで長年愛されているメニューの一つが天津飯だ。ごはんにふんわりと焼いた玉子をのせて特製餡をかけた町中華の定番。2月7日発売の『東京・大阪 名店の味が再現できる!ひみつの町中華レシピ』編集チームは、東京と大阪で取材を進めるうちに、「餃子の王将」の天津飯の餡が、西日本の店舗では「京風ダレ」がスタンダードなのに対し、東日本では「京風ダレ」を含む3種類から選べるという事実にたどり着いた。
西日本と東日本で味が違うといえば、うどんやそば、おでんのだしがよく知られるが、「餃子の王将」の天津飯の餡は、なぜ、どんな風に味を変えているのか。広報担当者に聞いた。
――「餃子の王将」に通うお客さまでも、東西で天津飯の餡が違うことを知らない人は意外に多いのではないでしょうか。
確かにそうですね。特に西日本エリアのお客さまは、タレの味がほかにもあることをご存じない方もいらっしゃるかもしれません。
――1号店が京都市内ということで、西日本では「京風ダレ」になったのですか?
はい、販売当初からずっと、関西で好まれるしょう油ベースの餡です。
――東と西で餡の味を変えたのはなぜなのでしょうか?
関東では天津飯はもともと甘酢餡が一般的と言われていました。それで当社が東日本に出店する際、エリアの方々になじみの深い「甘酢」で提供することになったんです。
――現在のように「京風ダレ」や「塩ダレ」が登場したのはいつからですか?
約10年前ですね。関東圏には全国各地から来られた方が多いので、関東エリアを含む東日本エリアではお好みで味を選んでいただけるようになりました。
――天津飯の具材は全国共通ですか?
はい。ねぎ、カニ風味かまぼこ、ご飯と約2個分の卵を使っています。
――ちなみに裏技として、餡多めの「餡だく」ができるという噂を聞きました。
全国の店舗でお受けしています。「餡だく」だけでなく、「餡なし」も可能ですよ。海老のチリソースや麻婆豆腐など、別の料理と組み合わせてアレンジを楽しまれるお客さまもいらっしゃいます。