「20代前半までは、こだわりからメイクも自分好みにしたかったし、写真も自分でチェックしないと気が済まなかったそうです。でも年を重ねていき、他の人の意見に耳を傾けられるようになった、と以前にインタビューで打ち明けていました。芝居についても、最近はヒロインを支える役、個性的な役など振り幅が変化したことで、これまで見えなかった部分も見えてきたそうです。また、別のインタビューでは人間観察が好きで、電車やバスでの移動中や、1人でご飯を食べに行ったときなどに、いろんな人を見るのが面白いとも。そこから『あのときこういう人がいたな』と思い出し、仕事に反映しているとか。そうしたところを見ると、普段から芝居のことを考えているのでしょう」(同)
加えて、「飾らない人柄に安心感がある」と言うのは、民放ドラマ制作のスタッフだ。
「本人は『時間さえあればビックカメラに通っている』『たまに吉野家にひとり飲みに行く』と、意外な私生活をバラエティー番組で明かしています。お気に入りは“牛鮭定食に瓶ビール”の組み合わせで、周りの目は気にならないそう。プライベートで遊ぶ友達は業界にほとんどいないので、芸能人がいるところにはあまり行かないらしいです。外見のイメージと違って“いい女”ぶらないところも好印象で、どんなドラマに出ていても安心して見られます。また、モデルらしく見た目はキリッとしているので、役によってはそれが怖さにもつながる。演技力はもちろん、そんな独特なキャラクターも相まって視聴者にはインパクトが残るのだと思います」
■スキャンダルからの復活
一方で、香里奈のキャリアは順風満帆というわけではなかった。14年に写真週刊誌に私生活でのスキャンダル写真が掲載され、メディア露出が激減したこともある。それまでフジテレビ系の月9ドラマで主演を務めるほどの人気だったが、スキャンダル以降は15年にドラマ主演が1本だけと、半ば俳優業は休業状態となった。だが、
「17年放送のドラマ『嫌われる勇気』で主演を務め、翌年にはドラマ『高嶺の花』の後半から主要キャストとして登場するなど、徐々に復活していきました。19年公開の『ライフ・オン・ザ・ ロングボード 2nd Wave』で、7年ぶりの映画出演を果たし、第一線に戻ってきました」(前出のテレビ情報誌の編集者)