
米企業が開発した人工知能(AI)「ChatGPT」に米国の医師資格試験問題を解かせたところその正解率は合格ラインに達したというニュースが報じられた。そこで、近畿大学医学部皮膚科学教室主任教授の大塚篤司医師は、実際にChatGPTに医学の質問を入力し、その回答を専門家の視点で検証してみた。その詳細を報告します。
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いま、ChatGPTが大きな注目を集めています。
「ChatGPTとは、OpenAIによってトレーニングされた大型の言語モデルです。このモデルは膨大なテキストデータを学習し、人工知能のテクノロジーを使って文章生成や質問応答などができます」
例えば、「ChatGPTとはなんですか?」と入力すると、先のChatGPTを解説する文章が出てくるわけです。
先日、ChatGPTにアメリカの医師資格試験の問題を解かせたところその正解率は合格ラインに達したと報道がありました。膨大な医学知識を整理し、的確に回答できるChapGPTはこの先、医師に代わって診断や治療方針を決める存在になるかもしれません。
ただ一方で、ChatGPTは医学の分野ではまだ不完全であると知っておいたほうがよいでしょう。私が専門とするアトピー性皮膚炎に関して、ChatGPTを活用した例を以下にあげます。

質問として、「アトピー性皮膚炎の最新治療について教えてください」とChatGPTに入力した回答です。
「アトピー性皮膚炎の治療は、患者に応じたマルチモーダルアプローチが最も効果的です。これには以下が含まれます:
皮膚保護:抗アレルギー薬や保湿剤、日焼け止めなどの皮膚ケア製品を使用します。
薬物療法:トピックステロイド、トピックカルニチン、シクロスポリンなどが使用されます。
免疫療法:抗原特異的免疫療法(OIT)、免疫モジュレーション療法(IMT)などがあります。
生活習慣の変更:ストレスの管理、適度な運動、健康な食生活などが重要です。
サポートグループ:他の患者との交流や情報交換が有益です。
これらは医師との説明を受けて適切な治療計画を作成することが大切です」