【タイプ1】気・血の流れが悪い「気滞血お(きたいけつお)」タイプ

<気になる症状>
慢性的な肩こり・肩の痛み、ストレス過多、目の疲労、生理前の肩こりが強い、舌の色が暗い

<改善ポイント>
●ストレスや目の疲れ、冷えなどによる血行不良を改善

「肝(かん)」(肝臓)は「血(けつ)」を貯蔵し、全身を巡らせる働きを担っています。しかし、過度なストレスで肝の「気」がスムーズに流れなくなると、こうした機能が低下して血行不良を引き起こす原因に。また、肝は目とも深い関わりがあるため、パソコンやテレビの見過ぎなどによる目の疲労も血流を悪くする原因となります。そのほか、冷房や寒さによる身体の冷え、女性の生理なども血行を悪くする一因となるので注意しましょう。

 こうしたさまざまなタイプの血行不良は、すべて慢性的な肩こりや肩の痛みにつながります。症状が長期化すると、さらにストレスが溜まって悪化してしまう心配も。まずは生活習慣を見直して、体内の気・血がスムーズに流れる体質をつくりましょう。

<摂り入れたい食材>
気の流れをスムーズにし、血流を改善するお茶や食材を。
菊花、ハマナスの花(まいかいか、蕾をお茶にして飲みます)、ミント、みかんの皮、そら豆、紅花、よもぎ、適量の酒など

蕾をお茶にして飲むとよい「ハマナスの花」 写真・PhotoAC
蕾をお茶にして飲むとよい「ハマナスの花」 写真・PhotoAC

【タイプ2】りんご型肥満は要注意「痰湿(たんしつ)」タイプ

<気になる症状>
慢性的な肩こり・肩の痛み、湿気の多い日は症状が重くなる、舌の苔が白い

<改善ポイント>
●ドロドロ血が肩こりの原因に

 脂っこい食事の摂り過ぎ、過度な飲酒、運動不足といった生活を続けていると、身体の中に「痰湿(たんしつ)」(余分な水分や汚れ)が溜まり、血がドロドロ、ネバネバと汚れてしまいます。このドロドロ血が血行不良を引き起こし、肩こりや肩の痛みの原因となるのです。

 このタイプの肩こりは、内蔵脂肪の多い「りんご型肥満」の人、脂質異常症の人に多く見られます。ドロドロ血の改善は脳梗塞などの成人病予防にもつながるので、積極的に改善するよう心がけましょう。

<摂り入れたい食材>
停滞している痰湿(水分や汚れ)を取り除き、血流を促す食材を。
はと麦(ごはんやお茶)、うど、へちま、山椒の実、フェンネルなど

停滞している水分や汚れを取り除き、血流を促す食材「うど」 写真・PhotoAC
停滞している水分や汚れを取り除き、血流を促す食材「うど」 写真・PhotoAC
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寒さやかぜが、急な肩こり・痛みを引き起こす