宮崎 いまそれを会社でやったら、パワハラやセクハラになる恐れがありますね。
荒川 そうなんです。でも、当時は上司から「一度会ってみて」と言われたら、むげにできませんからね。それで1回デートすると、好きになってしまい、そのまま結婚するという流れがありました。
宮崎 それは考えたことなかったです。「異次元の少子化対策」というのであれば、こういうところに目をつけるべきですね。
荒川 私は「恋愛強者3割の法則」というのを主張していますが、統計調査を見ると、恋愛力のある人間は、男女ともに3割程度しかおらず、大多数の残り7割は恋愛弱者であるということが見えてきます。
お見合いや職場結婚というお膳立てを失った7割の恋愛弱者をどうするかという問題があります。もちろん、恋愛や結婚だけが価値観のすべてではないですが、ここで注目してほしいのは、恋人が欲しいけれども恋愛下手という人たちに、昔は「お見合い」や「職場結婚」がうまく機能していたが、現代社会ではなくなってしまったということ。
宮崎さんは恋愛強者に見えます(笑)。あまり苦労をしてこなかったかもしれませんが、どうすればいいと思いますか。
宮崎 いやいやいや、苦労してきましたよ! 「ホットドッグ・プレス」(デートマニュアルとも呼ばれた雑誌。現在はデジタル版)を読んで、勉強すればいいんですよ(笑)
荒川 恋愛弱者はそういうのを真面目に読んでしまうんです。
宮崎 あー、でも、それだけではダメですね。理論と実践はやっぱり違うので、勉強しながら実践で試してみるんです。それで、コレはちょっと違うなとか、こうすればいいとかわかってくる。
荒川 強者が強者たるゆえんは、打席にたくさん立つことだと思いますが、いかがでしょうか。
宮崎 それはそうですね(笑)。僕は15歳からずっと打席に立ってきました。最近の若者は合コンをやらなくなっているようですが、僕が若いころはたくさんしていましたね。合コンは社会の縮図のようなもので、学びが多いのです。すばらしい文化ですよね。僕は、自分が「合コン・ラスト世代」だと思うと寂しい気持ちになります。