スペインの名門・バルセロナの中心選手として活躍し、2010年の南アフリカW肺では決勝・オランダ戦で決勝点となる先制点を決めて優勝に貢献。神戸に電撃移籍したのは18年だった。世界トップクラスの選手がJリーグでプレーする意義は大きい。チームに大きなプラスアルファをもたらしてきたが、38歳を迎えて稼働率が落ちてきていることは否めない。来日6年目の今季はコンディション不良で開幕戦はベンチ外。2月24日に家庭の事情により、スペインに一時帰国したことを発表した。3月上旬に再来日する予定で、今季初出場はもう少し先になりそうだ。

 イニエスタは推定年俸20億円と言われている。21年オフに2年契約を結び、今年が契約最終年。スポーツ紙デスクは「今年で引退の可能性が十分に考えられる。ただ、長丁場のシーズンでイニエスタが必要になる時は来る。開幕3連勝をしましたが、優勝候補のチームとまだ対戦していない。チームの真価が問われるのはこれからです」と力説する。

 イニエスタの持ち場であるボランチは、湘南ベルマーレからレンタル移籍した齊藤未月が山口とのコンビで機能しているだけに、起用法が難しい。吉田監督が好調なチーム状況の中で、イニエスタをどう融合させるか。(今川秀悟)

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