この点について、伊藤さんの会見にも同席した、伊藤さんの顧問弁護を務める村田智子弁護士は、こう答えた。
「私たちは弁護士として、いまできることをやった。逮捕状が執行されなかったことについて国を訴えるのは難しい」
2人の会見を聞いた、ジャーナリストの江川紹子さんは、伊藤さんについてこう感想を述べた。
「彼女は自分のためより、自分が訴えることで他の被害者のためにもなる、そしてそれが社会を変える、そういう思いが強くなっていると感じました」
会見後、サバイバーだという女性から、どうすればあなたのように声をあげられますかと問われると、伊藤さんは静かにこう答えた。
「一番重要なのは、生き延びること。そうしないと前に進めません。それを優先してください」
(文/編集部・野村昌二)
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