「気をつけるべきは体内に入れるもの。特に中国産のキノコ類は不純物の混入が大問題になったこともある。リスクを知ってほしい」(上医師)

 前出の中山医師は「民間療法は、現在の治療に影響がないか高額でない限り止めないが、いまの治療をやめるのは危険」と話す。「担当医に利用していると伝えてほしい。本来は医師からも聞くべき」だという。

 取材した医師らが共通して言ったことがある。

「『エビデンスがない』と民間療法を頭ごなしに否定する医師は、代えたほうがいい」

 医師たちも医師の「コミュニケーション能力」を重視している。患者との溝をなくすには必須だからだ。

 それは患者も同じだろう。「お医者さまにお任せ」という受け身の姿勢は通用しない。納得できる医療を引き出せるかどうかは自分次第。医師を見定め対話すれば、大切な局面で後悔しない選択ができるはずだ。(編集部・石臥薫子、小長光哲郎)

AERA 2019年9月23日号より抜粋

著者プロフィールを見る
小長光哲郎

小長光哲郎

ライター/AERA編集部 1966年、福岡県北九州市生まれ。月刊誌などの編集者を経て、2019年よりAERA編集部

小長光哲郎の記事一覧はこちら
暮らしとモノ班 for promotion
防災対策グッズを備えてますか?Amazon スマイルSALEでお得に準備(9/4(水)まで)