
ジャニーズ事務所の原点を描く舞台「ジャニーズ伝説」が、今年も10月に上演される。主演するA.B.C-Zの5人に、作品への思いや、今年7月9日に亡くなったジャニー喜多川さんとの思い出を聞いた。
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──「ジャニーズ伝説」はA.B.C-Zが座長を務める演劇ユニット「ABC座」の代表作で、1950年代から60年代、若き日のジャニー喜多川さんと初代ジャニーズがアメリカに渡って奮闘する姿を描いています。初演は2013年ですが、どんな経緯で作られたのですか。
河合郁人:ABC座ができて2年目、次は何をやろうかって話し合いのときに、社長(ジャニー喜多川さん)が「昔のジャニーズの音源が出てきた」って、いろいろ資料を持ってきたんですよ。それで思いつきました。
橋本良亮:最初は、僕たちについての舞台「ABC伝説」をやるって話だったよね?
塚田僚一:そう。でも、面白そうだからこっちやっちゃいなよ、みたいな感じだったと思う。
河合:その資料と連動するように、ジャニーさんがアメリカでビング・クロスビー(「ホワイト・クリスマス」で知られる歌手)とか、バリー・デヴォーゾン(「悲しき雨音」のプロデューサー)と出会った話やそのころの写真も残ってるはずだと、いろいろ思い出話を始めて。それを皆で聞いて、台本にしていく感じでした。初演のときは、稽古以上にジャニーさんの思い出話を聞くのに時間を割きました(笑)。
戸塚祥太:そりゃあ、ジャニーさんの自伝でもありますから。
──アソシエイションが全米でヒットさせた「Never My Love」は、実はジャニーズが先に録音していたなど、驚くようなエピソードがたくさん登場します。初めて聞いたときはどう思いました?
五関晃一:最初は僕らも、「マジで?」「ホントに!?」みたいな感じで聞いていました。
塚田:ジャニーズが少年野球チームから始まった話は知っていたんですが、ここまでエネルギッシュにいろんなことをやっていたとは思いませんでしたから。