伊藤潤二さん(朝日新聞出版)
伊藤潤二さん(朝日新聞出版)
この記事の写真をすべて見る

 新宿ロフトプラスワンで3月17日、『富江』『うずまき』などの作者で日本を代表するホラー漫画家の伊藤潤二さんのイベントが行われた。これは、自身の漫画や創作の裏側について綴った『不気味の穴 恐怖が生まれ出るところ』(朝日新聞出版)の発売記念として行われたが、伊藤潤二ワールド炸裂のイベントとなった。

【漫画】これが、その幽霊屋敷ね……

駆け出しの頃を振り返る伊藤さん。「みなさんのおかげで、とても楽しいイベントになりました」(朝日新聞出版)
駆け出しの頃を振り返る伊藤さん。「みなさんのおかげで、とても楽しいイベントになりました」(朝日新聞出版)

◆作中の女性とデートできるとしたら、誰とどこへ?

 会場は120人限定ということもあり、運営側によるとチケットは10分で売り切れたそうだ。当日はオンライン配信もされ、コアなファンが観覧・視聴した。

 オープニングトークを皮切りに、伊藤さんの「ルーツ」を辿る話や「本人による作品紹介&制作秘話」だけでなく、「少年期に描いた漫画」のスライドショー、声優の八木大貴さんとのコラボ動画「ホラー漫画家伊藤潤二の 人生"最恐"体験談」などが披露された。

さらにはコアなファン相手に行った「超マニアッククイズ」や、「Q&A」など盛りだくさん。


「作中の女性とデートできるとしたら、誰とどこへ行きたいですか?」など、ふだん聞けない質問に答える場面もあり、とさまざまな角度から、伊藤潤二ワールドを体感。マニアックな約2時間、参戦したファンは真剣に聴き入った。

 日本では昨年12月の代官山蔦屋書店に続いての開催となったトークイベント。

 伊藤さんは「コロナの影響もあり、ここまで多くのお客さんが入ったリアルでのトークイベントは久しぶり。みなさんのおかげで、とても楽しかった。年々、体力は落ちてきていますが、機会があればまたやりたい」と語る。


 進行役のフリーランス編集者、澤田憲さんは「年代と性別を問わず、老若男女幅広い方に愛される先生はすごい」。


 コラボ動画で迫力ある演技を見せた声優・八木さんは「実は、ホラーが苦手(笑)。でも、伊藤先生の漫画には、ギャグがあったり、人間らしさがある。そこが恐怖を中和しているからか、不思議と読めちゃう」としみじみ。

次のページ
答えられなくて当然?マニアッククイズ