カトリーヌあやこさんによるイラスト
カトリーヌあやこさんによるイラスト

「あのシーンが101回目だと勘違いしている方が多いようなのですが、あそこは100回目のプロポーズなんですね」

 と語るのは、本誌で「てれてれテレビ」を連載する、コラムニストのカトリーヌあやこさん。

■あの名ゼリフは実は言ってない

「あそこで思いが通じてふたりが結ばれたと思われがちですが、そこではないんです。最終回、工事現場で働く武田鉄矢のもとへ、『SAY YES』が流れる中、ウェディングドレス姿で走ってくる浅野温子が現場に落ちていたナットを拾って武田鉄矢に渡し、指にはめてもらう」

 これが“101回目”というわけだ。

 ちょっと余談だが、「101回目のプロポーズ」で、もうひとつ勘違いされがちなことがあるとカトリーヌさんは言う。

「よく『僕は死にましぇん』と言われていますが、実際のドラマでは『死にません』なんですね(笑)。ウッチャンナンチャンの内村光良さんが武田さん、南原清隆さんが浅野さんを演じたパロディーコントが有名ですが、武田鉄矢さんのキャラも含めて誇張されたモノマネの印象が強くてそっちが定着していったようです(笑)」

 マーケティングコンサルタントの西川りゅうじん氏は、職業柄、数字の入った商品やサービス、施設のネーミング、開業日や電話番号など数字にまつわる相談を受けることも多く、数秘術や陰陽五行説を研究してきたという。そんな西川氏は、“101”の不思議を次のようにひもとく。

「東洋では相対的に、奇数はおめでたい縁起の良い『陽』の数字、偶数は『陰』とされてきました。節句の日も七五三も奇数ですね。結婚式のご祝儀も偶数の額は好まれません。ただ漢字の『八』は偶数ですが、八百万の神というように末広がりの吉数です。中国でもお金持ちになる『発財』の『発』と『八』が同音で開運の数です」

■新時代へと続くリセットの数字

 一方、西洋でも歴史的に奇数が幸運の数字とされてきたそうだ。

「旧約聖書で神が世界を創造するとき7日目に休んだという創世神話から、1週間が7日になり、ラッキー7は『パーフェクト』を表す幸運の数字とされてきました。また、日本では『○○100選』などと100をよく使いますが、西洋では“101”は『入門編』を意味し、『料理のイロハ』は『Cooking101』と言ったりします」(西川氏)

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