日々の生活のなかでちょっと気になる出来事やニュースを、女性医師が医療や健康の面から解説するコラム「ちょっとだけ医見手帖」。今回は「サマータイムによる健康への影響」について、NPO法人医療ガバナンス研究所の内科医・山本佳奈医師が「医見」します。
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日本において新型コロナウイルス感染症の感染予防対策の一つであったマスク着用のルールが3月13日から緩和され、着用の目安を提示した上で「 個人の判断に委ねられる」ことになりました。
それに伴い3月18日と19日の両日にマスク着用の機会の変化について尋ねた朝日新聞の世論調査があります。その結果「マスクを着けることが減らなかった」と回答した割合は74%であり、「減った」と回答した23%を大きく上回ったことがわかりました。「マスクを着けることが減った」と回答した男性は29%、女性は17%と男女差があり、年代別では18~29歳で33%と多めだったといいます。
また、「マスクを着けることが減らなかった」と答えた人に理由をねたずたところ、「感染対策のため」が50%、「花粉症だから」が21%、「マスクが習慣になったから」が15%、「周囲が着けているから」が10%、「顔を隠せるから」が3%であったことも報告されています。
東京在住の同世代の友人に直近のマスク着用の様子をたずねたところ、「(私は)外出時はマスクをまだするようにしているわ。マスクの着用については人それぞれの印象で、渋谷に行った時は心なしかマスクをしていない若い人が多かった気がする……」という回答が返ってきました。
日本にも数年間滞在歴のある米国在住の友人は、「やっぱり(まだ半分の人が)マスクをしているなんて日本らしいね。個人の判断とはいえ、周囲の様子に合わせないといけないという日本独特の雰囲気が想像できるよ」と言います。私がもし日本にいたならば、上述の世論調査でマスク着用の機会が減らなかった10%の方と同様、日常生活をする上で、周囲の様子を気にしながらマスクの着用を選択せざるを得ない状況に多々遭遇していたのではないかと想像しています。