公開中のディズニー映画「アラジン」で、ジャスミンを演じているナオミ・スコット。ジャスミンは「子どもの頃から特別だった」と語る。恋もキャリアも諦めない、新しいジャスミン像とは。
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ディズニー最新作、ガイ・リッチー監督の「アラジン」は、一昨年大ヒットした「美女と野獣」に続く、同名の名作アニメーションの実写化だ。原作は1992年公開の「アラジン」。
注目を浴びているのが、オーディションで役を射止めた26歳のイギリス人俳優ナオミ・スコット。主人公アラジンの心をとらえるアグラバー王国の王女、ジャスミンを演じている。
子どもの頃から、ディズニーチャンネルなどで子役として活躍してきた。ディズニーアニメの大ファンだったという。好きなキャラクターを尋ねると、「ムーラン、ポカホンタス、そしてもちろんジャスミン」と即答した。いずれも多彩なルーツを持つプリンセスだ。
特にジャスミンには、「私と同じような濃い色の目と髪、オリーブ色の肌を持つプリンセスの登場は、大きな出来事だった」と、強く共感していたという。
「私にぴったりの役だし、私が演じたいと心の底から感じていたの。アニメのコピーではなくて、私のオリジナルの新しいジャスミンを演じきりたかった。アニメを見ていた子どもの頃、ジャスミンが私にくれた気持ちを表現したかった」
ディズニー映画のプリンセスには、常にロマンスがつきものだ。だが、「この物語は、それだけではない」という。
「ジャスミンの夢はもっと大きいの。誰と結婚するかを自分で決めようとしているだけではなくて、自分が誰を選ぶかが国民の自由を守るための闘いでもあると自覚している。彼女は国民を導きたいと考えている。『アラジン』は、プリンセスの結婚というテーマを、進歩的に解釈していると思う」
そのジャスミンが、劇中歌として披露するのが、「スピーチレス~心の声」だ。アニメーション版「アラジン」や「リトル・マーメイド」などでおなじみの映画音楽界のレジェンド、アラン・メンケンが書き下ろした。アカデミー主題歌賞、グラミー賞最優秀楽曲賞を受賞した名曲「ホール・ニュー・ワールド」やジーニーが披露する「フレンド・ライク・ミー」と並んで、この作品の見どころのひとつでもある。