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アホに時間を空費させない ビジネスパーソンに効く5カ条(AERA 2019年6月3日号より)
アホに時間を空費させない ビジネスパーソンに効く5カ条(AERA 2019年6月3日号より)

 シリーズ累計75万部を超すベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』が今春ドラマ化され、放送中だ。そこで描かれるさまざまなアホとの対峙法には、現代ビジネスパーソンが参考にすべきノウハウが詰まっている。

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 ケンブリッジ大学を卒業し、老舗おもちゃ会社サイトーに入社した谷村小太郎(知念侑李)は、新しいおもちゃの社内コンペの企画募集を見て企画書づくりを決意する。そんな中、所属する企画開発部に課長代理としてやってきたのが、片岡信二(東幹久)。熱い言葉に最初は歓迎した小太郎だが、実は片岡は人の都合を考えず、人の話も聞かない“熱血アホ”だった。飲みに連れ出され、海釣りに付き合わされ、企画書は遅々として進まず……。

 ベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』(朝日新聞出版)が今春ドラマになった。ここで言う「アホ」とは、時間、エネルギー、タイミングなど、人の限られた人生の財産を奪う人々を指す。物語は、スーパービジネスマンになりきれない青年が、自らの体力と頭脳を駆使して、そんなアホな人々をかわしながら、未来を切り開いていく。

 ドラマだけの話なら笑って済ますこともできる。だが、原案本の発行部数はシリーズ累計75万部を超えた。対人関係に悩む人々が相当多いに違いない。

 マスメディア関連で働く会社員の男性(55)は、これまで多くの業績を残してきた社内でもちょっとした有名人だ。今年4月、新年度の新企画で、同年代で東大卒という男性と同じグループになった。会議が始まると、男性の出す企画一つひとつにケチをつけてくる。だが、代案を出すわけでもない。 

「東大出のプライドなのか、ろくな案もないのに、いちいち突っかかってくる。彼をよく知らないのでその場はとりあえず何も言いませんでしたが、プロジェクトを一緒に成功させれば彼の手柄にもなる。それが腹立たしいので、その仕事にどう関わるか悩んでいます」(男性) 

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