他方、現在の若い世代、現役世代の多くは平成の時代を経て、改革することをもっと柔軟に前向きにとらえていると思います。ちょうど本日から働き方改革が本格的にスタートします。70年ぶりの労働基準法の大改革。かつては何年もかけてややっと実現するレベルの改革が、近年は国民的な理解のもと、確実に行われるようになってきたという印象を受けています。そうしたなかで次の世代、時代を担う若者たちがそれぞれの夢や希望に向けて頑張っていける社会、一億総活躍社会をつくることができれば、日本の未来は明るいと確信しています。

新しい元号のもと、一人ひとりの日本人が明日への希望と共にそれぞれの花を大きく咲かせることができる、そういう時代を国民のみなさんとともに切り開いていきたいと思います。

――平成の改元期とかわり、今回、自ら談話を読み上げる判断をした理由、また、複数の案から「令和」にした最大の理由は。

今回元号を発表するにあたり、誰が発表するかということについてはずいぶん議論があったと思いますが、新しい元号は本日政令という形で閣議決定いたしましたが、通常閣議の内容は官房長官が公表しております。そのため今回も新元号については平成のときと同じように官房長官が発表することといたしました。そのうえで平成の改元期についてはですね、当時の竹下総理の談話が発表されています。当時は総理大臣が会見を行うことは極めてまれでありましたが、平成の30年を経て、総理大臣が直接発信する機会も増大をしました。

私自身、何らかの出来事があると、官邸に入る際、記者のみなさんから声がかかり、マイクを向けられることもあります。そうした時代にあってですね、平成のときと同様に総理大臣談話を発表するのであれば、私自らが会見を開いて、国民の皆様に直接申し上げるべきだ、こう考えた訳であります。
また、元号の選考につきましては、他の案がなにかということも含めまして検討過程について申し上げることは差し控えますが、わが国が誇る悠久の歴史、文化、伝統の上に次の世代、次の時代を担う世代のために、未来に向かってどういう日本を作り上げていくのか、そして新しい時代への願いを示すうえで、最もふさわしい元号は何か。という点が一番の決め手でありました。

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