政府としてもほぼ200年ぶりとなる歴史的な皇位の継承がつつがなく行われ、国民こぞってことほぐことができるよう、その準備に万全を期してまいります。

元号は皇室の長い伝統と国家の安泰と国民の幸福への深い願いとともに、1400年近くに渡る我が国の歴史を紡いできました。日本人の心情に溶け込み、日本国民の精神的な一体感を支えるものとなっています。この新しい元号も、広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根差していくことを心から願っています。

私からは以上です。

(以下、一問一答)
――日本の古典「万葉集」を由来とする「令和」という元号となった。これまですべて元号は中国の古典を由来としてきたとされている。日本の古典を由来とした総理の思いを、また、平成30年間は国内では人口減少が進み自然災害が相次ぎ、目まぐるしく変化する国際情勢やデジタル化など日本は今転換点を迎えています。5月1日の改元まで残り1カ月となったことを踏まえて、平成の次の時代をどのような気持ちで迎え、どのような国づくりをされたいか。

我が国は歴史の大きな転換点を迎えていますが、いかに時代が移ろおうとも、日本には決して色あせることのない価値があると思います。今回はそうした思いの中で、歴史上はじめて国書を典拠とする元号を決定しました。特に万葉集は1200年余り前の歌集ですが一般庶民も含め、地位や身分に関係なく幅広い人々の歌が収められ、その内容も当時の人々の暮らしや息遣いが感じられ、わが国の豊かな国民文化を象徴する国書です。

これは世界に誇るべきものであり、我が国の悠久の歴史、香り高き文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄はしっかりと次の時代に引き継いでいくべきであると考えています。

同時に、急速な少子高齢化が進み世界がものすごいスピードで変化をしていくなかで、変わるべきは変わっていかなければなりません。

平成の30年間ほど、改革が叫ばれた時代はなかったと思います。政治改革、行政改革、規制改革。抵抗勢力ということばもありましたが、平成の時代、様々な改革はしばしば、大きな議論を巻き起こしました。

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