通常このような場合は強いチームに移籍して世界一を目指すというのは定石ではあるが、2019年の開幕前に12年総額4億2650万ドル(558億2000万円)の大型契約をエンゼルスと結んだトラウトは、このチームでの優勝を目指している。
昨シーズン終盤には「イライラする状況が続いている。ここは我々が望むような場所ではない」と勝てない現状に悔しさを露わにしていたが、トレードについては「そのようなことは考えたこともない」とも語っている。今オフにフリーエージェント(FA)となる大谷についても「引き留めるためにも勝ちたい」と述べており、大谷とともに世界一を目指していきたいという思いを吐露した。
今オフにも“それなり”の補強を敢行したののの、決して前評判は高くないエンゼルス。大谷の去就にもチームの勝敗が影響しそうだが、「エンゼルスで勝ちたい」と同じ思いを共有するトラウトがいる中で決断は変わるのだろうか。
大谷にも勝るとも劣らない野球への愛と、勝利を渇望する男・トラウト。WBCでは互いに敵として戦ったが、大舞台でより一層勝ちたい気持ちが芽生えたのは一緒だ。最高の舞台で戦った2人がエンゼルスを久々のプレーオフに導いてくれるような気もする。