
新年度が始まって1週間。新たな環境で、理不尽な言動をする“アホ”に心を乱されてはいないだろうか。
シリーズ80万部突破のベストセラー『頭に来てもアホとは戦うな!』(田村耕太郎 著)では、アホと向き合う上での処世術を伝授している。「アホとは戦うべきではない」が本書の鉄則だが、戦ってしまいがちな人が持つ5つの特徴とは? 同書の一部を抜粋して解説する。
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アホと無駄な戦いを繰り広げる人の5つの特徴
アホと戦う可能性がある人物の特徴として、次の点が挙げられる。
・正義感が強い
・自信にあふれる
・責任感が強い
・プライドが高い
・おせっかい
順を追って解説しよう。
【正義感が強い】
正義感の強い人とはどういう人か。物事を判断するときに善悪を最上位に置いている人のことだ。時代劇を見すぎて育った私がその代表だった。正義感を持つ根拠は、最後は正義が勝つと思っていることだ。
おてんとう様は見てくれている。どこかからスーパーマンやアイアンマンが飛び出してきて助けに来てくれる。自分はヒーローである。水戸黄門が風車の弥七を先導して助けに来てくれる。大岡裁きが悪を何とかしてくれる。
学生時代まではこの感覚で許されるかもしれないが、現実社会に出てからは考え直したほうがいい。どうやらどこにも超人的ヒーローが現れて、正義の鉄槌を下してくれる事例はなさそうだからだ。
アメリカでは有能な弁護士を雇う資金力があれば、どんな犯罪でも有利な判決に持っていけるといわれる。つまり、ある意味、お金で正義が買えるともいえる。インドやインドネシア、ロシアに行けば、いまだに交通違反のもみ消しをするときや、ビザの取得等の官僚の仕事を有利にするときなど、チップのように賄賂を要求される。
確かに日本はここまでひどくはない。しかし、正義は常にまかり通るわけではない。もちろん悪を奨励しているわけではないが、最後は正義が常に勝つというナイーブな考えも奨励しない。