山下:手術シーンは大変だと改めて痛感しました。今回も、事故現場で不自然な体勢でずっと手術したり。僕らもだけど、患者さん役の方も血のりだらけで。
浅利:ずっと同じ姿勢だからしんどいよね。
比嘉:あと、撮影が冬だったので寒かったです。特に成田空港。
新垣:海ほたるは風が強いし。
山下:フェリーのシーンも3~4日セットにこもって撮影してましたよね。
──セリフの難しさはもう慣れたものですよね。
新垣:いえ、「手術は大変」の中にそれも含まれます(笑)。
比嘉:それでも、みんなの役割が分散されてるから、以前に比べたら減ったと思います。でも、白石先生は指示を出すから大変ですよね。冒頭の会議のシーンとかも緊張すると思います。
新垣:みんなは過酷な環境が大変で、私は地上で頭を使う大変さで。みんながんばってるだろうなと思って乗り切りました。
──特に印象深いセリフはありましたか?
山下:「いまをどう生きるか」というのがキーワードだったと思っています。
戸田:映画の中のセリフにありますよね。セカンドシーズンで命の重さを描いて、サードシーズンで救えない命もあるって認められるようになったうえでの「いま」。先に進んだなと思います。
新垣:「あなたと生きていく」という言葉は、常に死と向き合っている人が言うからこそ重みがあるなと思いました。どういうシーンのセリフかは映画で確認してほしいです(笑)。
比嘉:映画では「思いは伝えなきゃいけない」というのが印象深いです。年を重ねて、死がだんだん身近になっていくからこそ、後悔しないように気持ちを伝えなきゃなと思いました。
浅利:命に立ち向かう生き方を教えてもらった気がします。
(構成/ライター・早川あゆみ)
※AERA 2018年7月30 日号より抜粋