――この職業に向いていますね。

有働:向いてると思います。4~5年前まではウジウジ悩んで、向いてないなと思っていました。「スタジオパークからこんにちは」で司会をしていたときは、毎日自分のミスが思い出されて、しんどいわぁって。

――どうやって乗り越えました?

有働:誰かに相談しても納得できないし、ボーイフレンドに相談しても「仕事なんかできなくても魅力的だからいい」みたいな慰められ方して、「こいつ、わかってないな」と(苦笑)。とにかく次に自分で結果を出すしかないというのは、やっていくうちにわかりました。ただ、母親には毎日電話していました。「準備していったのに、ゲストが何にも答えてくれなくて」と言うと、「あの人、そういうところあるわ」と、こちらが望むような反応をしてくれるんです。私の放送を見てなくて、誰が出演したかも知らないくせに(笑)。完全に私の味方だとわかっているので、イライラや不安の解消を助けてもらい頼りきっていました。

●誰か終止符打って

――お母さんは9月に亡くなられたんですよね。かつては、夫に尽くす母は反面教師、だと。

有働:私はやっぱり自分の充実感のために生きてきて、そのために母を頼り、居心地のいい友だち関係も作ってきたんですね。でも、それもやりきらせてもらったので、ここから自分のために向上したいという気持ちはもうありません。できればパートナーを見つけて、自分の家族を大切にしたい。いろんな人から惜しまれて母が亡くなるのを見て、誰かのために生きるほうが人生としての充実感が大きいだろうなと思いました。

――女性って40過ぎると、会社に居場所がなくなって、頑張り続ける気持ちが折れる人も多い。

有働:私もそういうとき、あります、あります。今は番組やらせてもらっていますけど、いつ誰に代わってもいいわけです。そのとき、結婚や出産をしている人は確かなものがありますけど、仕事に捧げてきてスコンと席がなくなったらものすごいショックだと思う。だけど、今はそれを含めて引き受けないと、と思ってます。

――でも、今度、福山雅治さんからはインタビュアーに指名されたり、40代の働く女性には最高のモデルです。

有働:いつまで続くのか。結果がいまいちだったらと思うと胃がキリキリ痛みます。不安との闘いが永遠に続くので、どこかで終止符を打ってくれる男の人が欲しいんですけど、男の人に全然人気がないんです(笑)。

(聞き手・構成・島崎今日子)