ネズミに菌を移植する実験や、人の腸内細菌を分析するなどして、「ファーミキューテス」(以下F菌)というグループの細菌は肥満の人が腸に多く持ち、「バクテロイデス」(以下B菌)というグループの細菌は、やせている人が多く持っていることが分かったのだという。そこでF菌は「デブ菌」、B菌は「やせ菌」とも呼ばれる。
F菌もB菌も、多くの種類の菌が所属する大所帯のグループ。B菌グループの数がF菌グループの数より「少し上回る程度」(小林院長)のバランスを保つのが、肥満になりにくい体をつくる黄金比率と考えられているのだ。
またグループの菌すべてが同じ働きをするわけではなく、オーナーの人種や腸内環境などでも菌の働きは変わる。つまり、やせ菌増えました、やせました、ウェ~イ!と事が運ぶわけでは、必ずしもないようだ。
ただし、B菌とF菌どちらもバランスよく持つことは、「肥満にならない健康的な体質をつくる」(同)ための基本。