医師に今までの人生をざっくりと話した。自分には精神疾患がある、と私は疑っていた。ところが、医師は臨床心理士に知能テストをするよう命じた。私は言われるままにテストを受けた。WAIS=III式という日本ではごく一般的なバージョンのテストだ。

 数週間後にテストの結果が出た。驚くべき事実が待っていた。

 知能テストは言語性知能テストと動作性知能テストに分類される。言語性知能とは、通常、「偏差値」と関係していて、意識的な学習の成果とされる。これは、いわば思考力の高さを測る物差しである。動作性知能とは、社会で必要とされる様々な「作業」を司る知能である。こちらは、その場その場の環境変化や問題発生に臨機応変に対応できる能力のことである。言語性知能の検査項目は「言語理解」と「作動記憶」であり、動作性知能の検査は「知覚統合」と「処理速度」からなる。言語性知能と動作性知能を合わせた全体的知能の、平均的な知能指数は90~109の間。70~89が「境界例」、50~69が「軽度知的障害」とされる。

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