
ニコル:今回のレコーディングが決まってから急ピッチで喉を仕上げていったところもなきにしもあらずです。
ギュリ:レコーディング前はとくに喉に気を遣いました。こまめに水分を摂(と)ることを心がけたり、加湿器で湿度をコントロールしたり。常にマスクをして、どんなに忙しくても睡眠時間の確保を最優先させるとか。
スンヨン:……。
──スンヨンさん、どうされましたか?
スンヨン:健康管理は、私もすごく気をつけたはずでしたけれど……。実は大切なときなのに、一度風邪をひいてしまいました。韓国は寒くて。
ジヨン:12月はマイナス15度の日もあります。
──マイナス15度!
ヨンジ:KARAとして活動するときには生地の薄い衣装が多いので、コンディションの維持はとても難しいです。
スンヨン:風邪をひいてからは、私もさらに健康管理を大切にしています。
──アルバムの日本盤CDでは、かつてのヒット曲も聴くことができます。
ニコル:ベスト盤がセットになっていますよね。
スンヨン:ベスト盤の1曲目に収録されている日本での最初のヒット曲「ミスター」は、私が大好きな曲です。大ヒットした当時のことが鮮やかによみがえるからです。どんなに時間が経っても、記憶のなかでまったく色褪せません。
──左右にヒップを振る“ヒップダンス”が日本中で話題になりました。
スンヨン:「ミスター」を聴くと渋谷の109の前でやったサプライズライヴを思い出します。ファンの方がものすごくたくさん集まってくれて、渋谷の街が大混乱になり、ライヴは途中で中止になりました。近くのタワーレコードに私たちのCDがずらりと並んでいたことも忘れません。
ギュリ:あのころのこと、私はほとんど覚えていないかな。忙しすぎたでしょ。「ミスター」は毎日歌って、毎日自分たちも聴いていたので、いい曲なのかどうか、わからなくなっていきました。でも今あらためて聴いて、こんなにいい曲だったんだ、幸せだったんだ、と身に染みています。
──活動が再スタートして2023年はどんなビジョンを持っていますか。
ギュリ:今、アルバム『MOVE AGAIN』を聴いていただいているので、これからどう活動していくか、5人で一所懸命考えているところです。まずは2月から3月に、大阪、福岡、横浜で久しぶりのファンミーティングを開催する予定です。だから、またすぐに日本に来ます。待っていてくださいね!
(構成・神舘和典)
※週刊朝日 2023年3月3日号