人気SF映画「スター・ウォーズ」のジョージ・ルーカスは、制作にあたって黒澤映画をはじめ日本文化に影響を受けたという。だが、日本にインスパイアされた印象派の画家たちが近代日本画に大きな影響を与えたのと同様に、日本の伝統文化の担い手にも刺激をもたらしている。
トレーナーからスニーカーまで、全身「スター・ウォーズ」グッズで撮影現場に現れた尾上松也さん(32)。2017年は大河ドラマに出演、映画で声優も務めるなどの活躍をみせた。実は、歌舞伎界きっての「スター・ウォーズ」通。手にしているライトセーバーも自宅から持参したものだ。松也さんは言う。
「子どものころは、ライトセーバーのカッコよさに惹かれました。ですが大人になってからは、その内容に惹かれるようになって……」
アクションのカッコよさだけでなく、そこに秘められた哲学も語り合いたいので、映画館にはごく限られた“通な”友人としか見に行かない、という本気ぶりだ。「歌舞伎を演じること」と「ジェダイの力であるフォースを操ること」には、不思議な類似点があるという。