09年から続けている自主公演「挑む」でのことだ。「リーダーたるもの、実力でみんなを引っ張っていかなくてはいけない」と焦り、周囲がついてこなくなってしまった。
「その経験で、僕は変わりました」
と松也さん。いまは、こう思うようになった。
「かつてはある程度強引に力で引っ張っていっても、才覚さえあれば人がついてきましたが、いまは人格に人がついてくる時代。ダース・ベイダーの反面教師、ではないですが、自分が“上”だと認識したうえで、隔てをつくらないことが大事。リーダーだからといって、あぐらをかいてはダメだと思います」
(編集部・市岡ひかり)
※AERA 2017年12月25日号より抜粋