(写真はイメージ/GettyImages)
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 実は、14年前(20歳を過ぎた頃)にも、同じようなひどい月経痛に襲われたことがあります。その時も、起き上がることができなくなるほどの痛みに襲われました。藁にもすがる思いで婦人科を受診し、その時に初め低用量ピルの存在を知りました。教えてくださった婦人科の先生の勧めもあり、内服を始めました。

 低用量ピルを内服して数カ月には生理痛は消え、月経に伴う倦怠感や胸の張りなどもほとんど感じなくなりました。低用量ピルは、21日間毎日飲み続け、7日間休薬しなければなりません。毎日内服するということは、想像以上に難しいもので、特に、社会人になってからは、飲み忘れてしまう頻度が次第に増えていきました。

 4年ほど前のある日のこと。毎日飲まないといけないという大変さに加え、2500円ほどの低用量ピルを購入するための毎月の出費と生理用品代が、あと10年以上も続くと思うと、なんだか嫌気がさしてしまい、10年ほど続けていた低用量ピルの内服をやめてしまったのでした。

 生理用品も数百円から手に入るものではありますが、初潮から閉経までに必要な生理用品代を考えると、結構な出費になることは間違いありません。2022年3月23日に発表された厚生労働省の調査によると、8.1%の女性が、経済的理由などで生理用品の購入・入手に苦労した経験があると回答し、20代以下では12.9%が苦労したことがあると回答したことがわかりました。理由としては、自分の収入が少ない(37.7%)、自分のために使えるお金が少ない(28.7%)といった回答が多く、生理用品を入手できなかった際の対処として、交換頻度や回数を減らす(50.0%)、トイレットペーパーなどで代用する(43.0%)という回答だったといいます。

 生理に関する貧困問題は、最近始まったものではありません。しかしながら、コロナパンデミックが生理的な貧困を悪化させた可能性があることが、近年の調査により明らかとなっています。

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生理用品がなくて仕事を休んだという調査結果も