ジャーナリスト・莫邦富さん。在日中国人ジャーナリストで作家。政治・経済など幅広い分野で発言。上海生まれ(写真:莫邦富氏提供)
ジャーナリスト・莫邦富さん。在日中国人ジャーナリストで作家。政治・経済など幅広い分野で発言。上海生まれ(写真:莫邦富氏提供)
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 日本海にまた北のミサイルが着弾した。覇権国家アメリカでは“CNN”にラリアットをする男が大統領だ。いつの世もリスクはつきものだが、ニッポンもきな臭い。そんな時代に我が家の資産をどう守るか。苦難を乗り越え今に至る、隣の中国の不動産投資やインドの金投資から知恵をいざ、学ばん。

 ジャーナリストで作家の莫邦富さんに、中国人の富裕層がなぜ国内外で盛んに投資しているのか、その理由を聞いた。

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 なぜ今か。その背景には、納税者が海外に金融資産を移して課税逃れをする動きを防ごうとOECD(経済協力開発機構)が策定したCRS(共通報告基準)もあります。

 日本も導入するこの基準は、各国の税務当局間で金融機関の口座残高、利子・配当の年間受取総額などの情報の交換を狙うもので、中国は18年9月にCRS導入国と初めての情報交換を行います。

 実はこの動きと、今の中国人の投資動向は密接に関連している。課税されかねないお金を減らそうと、富裕層が緊急避難的な措置に関心を強めているのです。中国の友人で資産承継に詳しい弁護士は、最近は各地でひっぱりだこ。月に20回も講演をし、毎日飛行機に乗って移動しているほどです。

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