「自立したくて留学したのに、日本に戻り結婚したら、うっかり日本の文化に戻っていた。自分の自立心ってこんなものか。目を見開かせてくれたことに感謝している」(ミユキさん)
現在、ミユキさんは女性の健康に役立つ商品などを扱う会社の代表取締役を務めている。心身の悩みを抱える女性たちの話を聞く中で、よく感じるのは、日本人同士の夫婦のボディータッチの少なさだ。
アメリカ人にはキスやハグは日常的な行為。肌と肌のぬくもりを通して得られる信頼感は大きく、コミュニケーションに欠かせない。日本人夫婦にも同様のコミュニケーションがあれば、関係がもっと変わるかもしれないと考えている。
厚生労働省の人口動態調査によれば、2015年における国際結婚の届出数は2万976件で、離婚件数は1万3675件。一方、日本人同士の婚姻件数は61万4180件、離婚件数は21万2540件。その年の届け出の件数なので単純に比較はできないが、国際結婚の婚姻届の65%に当たるカップルが離婚届を出していることを考えると、決して少ない数ではない。
国際結婚を維持する秘訣と思われる言葉を、すべての国際結婚の夫婦が口にしたので紹介しよう。
「国際結婚だから結婚したんじゃない。相手が彼・彼女だったから。国際結婚によって広がった視野を楽しんでいる」
(ライター・羽根田真智)
※AERA 2017年3月20日号