都議会自民党が私たちの政策に乗っかってくるので、政策が似るのは当然。ですが、体質が違います。都議会自民党はムラ社会。上層部の意見が強すぎて風通しが悪く、議論をさせないしできない。2011年に自民党の樺山卓司都議が自殺したのもこの体質が遠因。私も当時自民党都議でしたが、亡くなる直前の樺山さんに「思ったことをやらないと後悔するぞ」と言われたことが、その後の私の政治行動の原動力になっています。
──体質的に相いれないと判断したのはいつなのか。
都知事選のあとに自民党の二階俊博幹事長は「撃ち方やめ」と言っていた。その時に撃ち方がやんでいれば、あるいは一定の緊張感のもとで自民党と何らかの連携はあったかもしれません。ですがその後も就任挨拶では議長が写真撮影を拒否し、12月の第4定例会では自民党だけが質問を事前に連絡もせず、貴重な議会の時間を使って「(小池知事が発言した)頭の黒いネズミとは誰のことなのか」と都民生活とは関係のないことを執拗に追及してくる。口汚くヤジも飛ばしてきた。政党の裁量にまかされてきた200億円の「政党復活予算」枠廃止方針を打ち出した時も、自民党だけが抗議文を出すなど強硬に反対してきた。他党とは建設的な論戦ができたと思っていますが、都議会自民党とはできませんでした。
──現職都議3人が別会派をつくるなど、都議会自民党が割れる動きも出ているが。
その3人も、小池知事の呼びかけにもかかわらず千代田区長選を無視しました。千代田区選出の内田氏によるムラ社会的政治を否定する象徴的な選挙なのに、何もしなかったわけです。自民党を離党しない限り、誰も支援しません。
──小池知事は自民党籍を残している。
選挙に出る前に自民党に進退伺を出したのですから、自民党側の問題です。除名された7人の区議と扱いが違う理由について、メディアが自民党側に問いただすべきではないですか。
──都議選では政策的な違いを打ち出す必要があるのでは。
当然、考えています。