──移転を巡る責任追及は。
徹底してやります。移転は青島幸男元知事のころから検討していると言いますが、移転を決断したのは石原元知事。豊洲問題の重大性を考えれば追及しなければいけません。他党よりも行政の情報を多く握りながら移転をしゃかりきに進めた都議会自民党上層部の責任も当然重い。
──オリンピックについては結局、原案通りになったという批判もある。
コストを400億円、しかもこれ以上削れないというところから削減できたことは大きな成果と考えています。ただ、時間が十分になかったのは残念でした。建設費以外の予算も当然、見直していきます。
●パーティー参加はNO
都知事選の選対本部長を務めるなど関係が深い野田氏。これまでの小池都知事の戦いぶりをどう見ているのか。
──小池都政のこれまでの実績は?
知事報酬の半減、待機児童対策として126億円の補正予算を通し、政党復活予算も廃止した。五輪コスト削減や豊洲市場再調査、都議のパーティーに都職員が会費をもって大勢参加してきたこともやめさせました。相当な実績だと思っています。
──なぜそれだけの実績をあげられたのか。
(小池知事は)基本的に勤勉なんですね。深夜でも指示がメールで飛んできますし、朝も早い。資料も読み込んでいるし、日中でもスケジュールをびっちり入れて精力的に動いている。疲れを顔に出さないですね。
──都政への信念はどこから出てきたのか。
既成政党の支援を一切受けずに選挙で圧勝したことで、信念が強まったと思います。もともと国会議員時代から自民党都連には不信感を持っていました。会長代理を務めていましたが、内田氏に意見をしたことで会議に呼ばれなくなったこともあったと聞いています。
──都議選の目標議席は。
単独過半数を目指します。優秀な方がたくさん「希望の塾」(小池塾)に集まっているので、これから慎重に選考を進めます。現職、元職の議員経験者には厳しい身体検査を課し、国会議員などの口利きで入ろうとしてくる人は徹底的に排除しています。
(編集部・福井洋平)
※AERA 2017年2月20日号