「背筋を伸ばして、胸を開くことで、骨盤が“立つ”。この姿勢で肩甲骨を動かすように、腕を後ろに引きながら歩くと、背中からお尻へと筋肉が連動して骨盤からスムーズに足が出るのです。全身を使うから体重や衝撃も全身で受け止められる。おのずと疲れにくくなり、故障の心配もありません」

●最低30分以上の運動を

 背だと背骨のS字湾曲が崩れるため、身体のバネが機能しないという。骨盤が背中のほうに傾いた“骨盤後傾”となるため、筋肉が連動せず、すべての体重や衝撃を下半身で支えることになる。当然、故障のリスクは高まる。正しいフォームであれば、全身の筋肉を使うためにカロリー消費率も高まる。

「体を動かして20分から脂肪の燃焼が始まるため、最低でも30分は続けましょう。マーチのリズムで歩けば、1分間に120歩。このリズムだと適度に心拍数が上がって、より効果的です」

 金氏曰く「フォーム=機能」。正しいフォームは身体の機能をフル活用して、最大の効果を生み出すのだ。

<STEP2 ジョギング>

 正しいフォームのウォーキングを身につけたら、いよいよジョギング。10キロ、20キロと長い距離を走る必要はない。むしろ、距離よりも時間を決めて走ったほうがいいという。

「目標とする距離を設定してしまうと、どうしても『タイムを縮めたい』という意識が働き、無理が生じやすい。最初は目標を30分に設定して、10分でくたびれてしまったら、そのあとの10分はウォーキングして、最後の10分は改めてジョギングするというほうが効果的です」

●目標設定で継続力を

 フォームは、ウォーキングと一緒だ。背筋を伸ばし、胸を開いて骨盤を立て、肘を後ろに引くイメージで腕を交互に振ることで、肩甲骨まわりの筋肉と連動するお尻の筋肉を利用しながら走ること。

「走る動作は下半身からでなく、上半身から生まれます。腕振りがあるから、足のリズムができあがる。上半身を走るエンジンにしましょう」

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