ネット上で投稿作品を販売できるサービスnoteが注目されている。作品をマネタイズする可能性を広げたサービスだ。
デジタルコンテンツ配信プラットフォームのnoteは、テキスト、画像、音楽などを投稿でき、その購入代金は無料から1万円まで投稿者が自由に設定できる。
課金の方法も様々で、コンテンツごとの課金のほか、定期購読のような月額定額制、さらに購入する側が100円、500円、自由金額のいずれかを選択して「投げ銭」できるクリエイターサポート機能なるものまで存在する。他のSNS同様、フォローやシェア、コメント機能で、作り手と受け手(購入者)がつながることもできる。投稿者はページビューやどんな人が購入したかも把握でき、マーケティングも行えるのだ。
現在、noteに投稿しているクリエーターは数万人いるが、注目が集まったのは著名人がその売り上げを公開したことだった。ブロガーのイケダハヤトさんの1月から3月中旬までの売り上げはなんと500万円超え。The Startup代表取締役の梅木雄平さんは記事1本で100万円以上、LINE上級執行役員の田端信太郎さんは記事1本で30万円……(いずれも本人がSNSで公表した金額)。
noteで稼げることはわかった。でも結局、みんな有名人じゃん、と嘆くことなかれ。noteへの投稿をきっかけに、無名の会社員から漫画家になる夢をかなえた男性がいる。かっぴーこと伊藤大輔さん(30)だ。
武蔵野美術大学でデザインを学び、卒業後は広告会社でアートディレクターとして働くが、いまいちピンと来ず、ウェブ制作会社に転職。同僚の後押しもあり、営業ツールにでもなればという気軽な気持ちで、昨年のシルバーウィーク最終日、ある一本の作品をnoteに投稿した。