働く女性の先進国・フランスでも、まだまだ女性には「壁」があるという。その壁を取り払うため、実践的アドバイスをするのが「エル・アクティブ」。担当者のアンヌ=セシル・サルファティさんに聞いた。
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働く女性たちは何に悩み、どんなことに難しさを感じているのだろう。2010年、フランスで発行する女性誌「ELLE」はフランス各地でシンポジウムを行い、女性たちのリアルな声を拾い集めました。
そこで見えてきたのは、女性たちが受けた教育と、実際に行っている仕事、就いているポストには大きな開きがあるということ。そして、どうすれば仕事とプライベートをうまく両立できるか、みな少なからず悩みを抱えている、ということでした。
こうした声に対して、私たちは何ができるか。考えた結果、生まれたのが「エル・アクティブ」というプロジェクトです。
これは、本誌及び公式サイト、そしてフォーラムを通じて、女性たちの背中を押そうという取り組み。仕事をするうえで直面する悩みや疑問に答え、少しでも有益な情報を提供したいと考えました。
なかでも特徴的なのは、ワークショップを中心にしたフォーラム。4回目を迎えた今年は、パリだけで約3500人の読者が集まりました。年代はさまざまです。コーチングのプロやキャリア形成の専門家など約300人を招き、2日間で120ものワークショップを行いました。