旅行会社の店頭では既に、「シルバーウィーク」商戦がスタート/H.I.S新宿本社で(撮影/編集部・竹下郁子)
旅行会社の店頭では既に、「シルバーウィーク」商戦がスタート/H.I.S新宿本社で(撮影/編集部・竹下郁子)
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「神カレンダー」という言葉をご存じだろうか。今年はゴールデンウィーク(GW)以外にもう1度大型連休がある。9月19日の土曜日から敬老の日を挟んで23日の秋分の日までの5日間だ。「シルバーウィーク(SW)」と呼ばれる9月の大型連休は2009年以来6年ぶり、次に来るのは11年後の26年と、まさに天体ショー並み。だから、「神カレンダー」というわけだ。

 天体ショー並みのレアな一年を楽しむには、「年間計画」が重要だ。なぜならこういう年は、人々の休みが「分散」するからだ。GW、お盆休み、SW、さらに10月、11月にも3連休が続く。「円安」「燃油サーチャージ」「ホテル代」の値動きを知れば、今年の休みを攻略できる。

 旅行検索サイト「エクスペディア」のマーケティングディレクター、木村奈津子さんは、季節によって得する旅行先が変わると話す。

「例年、欧米など遠方への海外旅行はお盆休みに集中していました。今年はそれがSWに移行するでしょう。現地のバカンスと重なるのを避けられますから」

 SWは日本だけの休みだ。世界の国々はもちろん平日。現地のホテル価格に変動はなく、バカンスシーズンの夏より「お得」に旅行できる。もっと安く!というわがままなリクエストにも、木村さんが秘策を教えてくれた。今年のSWは、土曜日から水曜日まで。その後の木・金の2日間を休んで9連休にしたくなるのだが、「+α」の3日間の休みは土曜日の前に付けて旅行日程を前にずらすほうが得だという。人気の台北やホノルルならほぼ半額になる。

「円安分をはるかにしのぐお得感です。3日間も休めないなら、金曜日の午後を半休にしては。航空券は、金曜の午後発か夜発かで全く金額が違います」

AERA  2015年5月4日―11日合併号より抜粋