多国籍の子どもが通う外国人学校はまさにグローバル教育の現場。英語力向上や国際感覚を求めて子どもを通わせる日本人が増えている。
家庭科教室には大きなせいろがあった。運動会では獅子舞、龍舞を披露する。
「中国語、英語、日本語の3言語の教育のほか、中国の伝統的な文化、儒教の思想なども大切にしています。親孝行をし、師や友を敬う。この学校にはいじめはありません」
と、劉劍城校長が断言する。携帯電話は放課後まで先生が預かる、お弁当は全部食べ終えて先生のチェックを受けてからでないと教室を出られないなど、生活指導は厳しめの印象だ。
小学校では台湾の教科書を主に使い、中国語の習得に重点を置くが、中高では大学受験に向けて日本の教科書に切り替える。台湾のトップ大学への進学のほか、慶応義塾大学、上智大学などにも進学実績がある。
「宿題がかなり多く、夜10時頃までかかることもあります。テストも頻繁にありますが、落ちこぼれる生徒がないように、ケアしてくれているのでしょう。学校には満足しているので、高校まで通わせるつもりです」(4年生の保護者)
学費が年間30万円ほどと、コストの面でも魅力的だったという。
「(帰化などで)将来的には卒業生の9割が日本国民となる。『よい日本国民を育てること』、それが私たちの目指す教育なのです」(劉校長)
※AERA 2014年7月14日号より抜粋