英語の早期教育熱が高まっている。受験のためにも、今から英語力を高めておくのが得──。小学生以下の子を持つ教育熱心な保護者の間で、そんなムードになっている自治体もある。
大阪府教育委員会は昨秋、現在の小学校6年が高校を受験する17年度から、英語の資格(外部検定)を府立高校の入試に活用することを明らかにした。たとえばTOEFLiBTで60点以上、英検なら準1級で満点に読み替える。また受験は従来通りに行われ、英検2級であれば100点満点で80点だが、この場合は80点より高得点を当日の試験で取れば、それが最終的な得点になる。
大阪市西区の司会業の女性(45)は、昨年11月に5年の長女が通う小学校から配られたプリントでこのことを知った。
「英検などの成績が、入試の英語の得点になるなら、先に資格を取っておけば、他の科目の勉強に集中できて有利ですよね」
長女は4年のとき、近所で「先生がいい」と評判の大手英会話教室に入会した。積極的に英検などの資格取得を勧める先生で、競争心も働き、子どもたちのモチベーションが上がるのだという。英検は、実績の一つとして、教室選びの基準になりやすいとこの女性は言う。
「小学校1年生で中学校卒業程度の3級を取った子もいる。この半年ぐらいで、幼稚園児をお迎えにくるママたちが、ものすごく増えましたね」
※AERA 2014年3月3日号より抜粋
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