昨年12月に「引退」騒動が起きた、2018年平昌五輪フィギュアスケート女子金メダルのアリーナ・ザギトワ(17)=ロシア=が来季も現役を続けることについて、ネット上ではさまざまな声が上がっている。
【写真】平昌五輪で金メダルを獲得したときのアリーナ・ザギトワ
2月16日にテレビ朝日系列で放送された「激動!フィギュア新時代 女王ザギトワ引退騒動の真実」での発言を受けてのもの。ザギトワは昨年12月15日、自身のインスタグラムに「私は活動休止も『引退』するつもりもありません」と書き込んでいたが、テレビ番組で改めて現役続行の意思を強調した。
「負けず嫌いな努力家!これから、ますます応援したくなる」
「自ら嵐の中に飛び込むようなもの。楽な方にはいかない、本当に芯が強い」
「こんな女子選手初めてじゃないかな」
「とても強い選手達がいるのに、新しいものを習得して続けたいなんて根っからのアスリート」
引退騒動の発端は、昨年12月上旬にイタリア・トリノで開催された「グランプリファイナル」だった。
女子は、アリョーナ・コストルナ(16)やアンナ・シェルバコワ(15)、アレクサンドラ・トルソワ(15)らロシアの若手選手が表彰台を独占。ザギトワは最下位の6位に終わった。
その後の13日、ロシアの政府系テレビ「第1チャンネル」の番組に出演。「私はすでに勝利した。人生のすべてを手にしている」と発言した。これが事実上の引退宣言と受け取られた。
この直後、ザギトワはインスタグラムで引退を否定した。ただ、昨年末のロシア選手権に出場せず、連覇がかかっていた3月の世界選手権(カナダ・モントリオール)への道を自ら閉ざした。
引退騒動の背景にあるのは、10代で頂点を極めた女子選手たちが、五輪直後に相次いで競技をやめたり、活躍できなくなったりしているフィギュア界の現状だ。
15歳の時に1998年長野五輪で冬季五輪史上最年少の個人種目優勝を果たしたタラ・リピンスキー(米)は、五輪を最後に競技から退いてプロに転向した。16歳で2002年ソルトレーク五輪の金メダリストになったサラ・ヒューズ(米)も、五輪翌シーズンの03年世界選手権6位を最後に競技から退いた。17歳に時に出場した14年ソチ五輪で、母国フィギュア女子初の金メダルを獲得したアデリナ・ソトニコワ(ロシア)は引退を表明していないものの、五輪後はけがなどに苦しんで目立った成績を残していない。