

今シーズン3勝目を挙げ、世界ランキングも日本勢で3位につけたプロゴルファー・石川遼選手。丸山茂樹氏は、その強さを讃える。
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国内男子ツアーの最終戦「日本シリーズJTカップ」(12月5~8日、東京よみうりCC)は、石川遼(28)が今シーズン3勝目を挙げました。
最終日はトップと2打差の5位で出て、66で回って通算8アンダー。勝負はオーストラリアのブラッド・ケネディ(45)とのプレーオフに持ち込まれました。難しい18番(パー3)で繰り返されたプレーオフの3ホール目で、遼が左手前3メートルからのバーディーパットを沈めて勝負あり。
いやあ、もうすごいですねえ。ちょっとドタバタとしましたけど、粘り強さとか、最後のバーディーなんかは、やはり持ってるな、と思わせられますね。よくまあ、あのドライバーとかティーショットでね、うまく乗り越えたなと思います。大したもんですよ。
僕もあそこで優勝できたときはドライバーを持つ回数を極端に減らして、うまく回避して何とか勝ったという思い出があるんですね。無理に距離を出したりしてなかったですし、そういう意味では、いろいろ試行錯誤してつかんだ優勝じゃないですかね。
遼が最終日の12番でボギー打って、13、14とバーディーをとったときに「うん?」と思ったんです。でも15番が想定外のボギーだったので、あれはちょっと驚いたんですけども、それでもめげずに16、17番と連続バーディーでスコアを伸ばしました。あのとき「遼の流れにきてるのかな」というのは感じましたね。
今平周吾(27)は3位で2年連続の賞金王に輝きました。当然ですけど、優勝した上で賞金王をつかみたかったでしょうね。最終18番でダブルボギーを打って、プレーオフに1打届きませんでした。本人にも会って話をしましたけど、あれはもうプレーオフのこと考えて、しっかりとパットを刻むべきだったと思うんですけどね。それでもうまくいかないのが、あそこの18番のグリーンなんでしょう。