「私にとっても記念日。絶対に失敗したくない。撮影に失敗したら、自分で自分を許せない」

 パレードのコースには、中央分離帯が邪魔な場所もあり、なかなか場所選びが難しい。吉田さんは1993年6月9日の両陛下のご成婚パレードから雅子さまの追っかけを始めた。

「あの時は、雅子さまが1000個のダイヤをちりばめたティアラをして、ローブデコルテの衣装だったステキな写真が撮れました」

 今回、パレード前日に自宅のある千葉県からやって来たが、皇居周辺のホテルは既に満室で、「1泊7万円のホテルしか空室が見つからなかった」という。

「携帯電話の充電のできる駅前の喫茶店やファミレスで、夜を明かすつもりです。早朝から雅子さまを待つ準備に入りたいです」

  追っかけ仲間の35歳の会社員の女性もこう言う。

「絶対いい日になることは間違いなし。雅子さまは光をみんなに振りまく人。めっちゃいい気がもらえると思うので浴びに行きたいですね」

 沿道にいた警察官は都民からの質問にこう答えていた。

「ディズニーランドと同じですよ。手荷物検査をした人から沿道に入っていただく。どのくらい混雑するか、私たちにも全く予想ができません。混雑しなければ、好きな場所で撮影できるでしょうし、混雑すれば長時間待っていても、移動させられるかもしれません」

 追っかけたちはどんな写真を撮るのだろうか。(本誌 上田耕司)

※週刊朝日オンライン限定記事

著者プロフィールを見る
上田耕司

上田耕司

福井県出身。大学を卒業後、ファッション業界で記者デビュー。20代後半から大手出版社の雑誌に転身。学年誌から週刊誌、飲食・旅行に至るまで幅広い分野の編集部を経験。その後、いくつかの出版社勤務を経て、現職。

上田耕司の記事一覧はこちら