


悲惨なイメージがつきまとう孤独死。少子高齢化で急増していて、将来に不安を感じる人も多い。でも、死ぬときはみんな一人。他人や地域社会とつながる力を磨いて精神的に自立すれば、恐れることはない。自治体も見守り対策などを強化している。孤独死なんて怖くはないのだ。
【グラフで見る】東京23区内における一人暮らしで65歳以上の自宅での死亡者数
誰にもみとられずに自宅で亡くなる孤独死が増えている。東京都監察医務院によると、東京23区内の65歳以上の一人暮らしで、自宅で亡くなった人の数は2016年に3179人。10年前から7割増えている。
少子高齢化で一人暮らしの高齢者は増え続けている。内閣府の「高齢社会白書」によると、17年現在、65歳以上の高齢者のいる世帯は2378万7千世帯で、このうち単独世帯は全体の26.4%を占める。
一人暮らしの高齢者数は1980年には男性約19万人、女性が約69万人、65歳以上の人口に占める割合は男性4.3%、女性11.2%だった。それが2015年には男性約192万人、女性約400万人になった。65歳以上の人口に占める割合は男性13.3%、女性21.1%まで上がった。
生涯結婚しない人も目立っている。国立社会保障・人口問題研究所によると、日本人男性の50歳時点の未婚率(生涯未婚率)は15年時点で約23%、女性も約14%に上った。男性はほぼ4人に1人、女性は7人に1人が生涯結婚しない時代になっている。
離婚率も00年以降は約35%と高止まりしている。従来のような親子や夫婦で一緒に暮らす家庭は、どんどん減っているのだ。
ニッセイ基礎研究所は30年には3世帯に1世帯が単身となり、200万人の高齢者が社会的に孤立した状態になる恐れがあると予測する。
「何もしなければ孤立のリスクは一層大きくなるでしょう。互いに依存する度合いが高い夫婦や、他人に干渉されることを好まない人、仕事優先の志向が強い人ほど孤立するリスクが高い傾向があります」(前田展弘・主任研究員)