紫煙をこよなく愛し、呼吸器の病気で病院の個室に入院していたときも、風呂場で隠れて喫煙。その煙を検知した火災警報器が鳴り響き、院内が大騒ぎになった。「みんながダメだって言ってもやめなかった。ある意味、意志が強いというか」と、高橋さん。
笑点の視聴率は娯楽番組ではほぼトップ10に入っている。江戸川大学教授でお笑い評論家の西条昇さんは、笑点が愛される理由について「ひとことでいうと、“誰にでもわかりやすい面白さ”」と分析する。
「笑点メンバーのキャラクターが確立し、『腹黒』『貧乏』『独身』などのネタで悪口合戦になる。わかりやすい笑いが根強い人気になっています。座布団をもらえたり取られたりという演出も、アップダウンクイズのようで視聴者を引き付ける要素になっています」
老後資金の2千万円不足問題などで何かと世知辛い世の中。日曜夕方ぐらいは「笑い」を楽しみたい。そう思う人は多いだろう。
「笑いは、不景気のときにはやるもの。笑点はこれからもお茶の間の皆さんに愛され続けるのではないでしょうか」(西条さん)
(本誌・山内リカ)
※週刊朝日 2019年7月26日号