そうした様子を見守ってきた前学科長の塚本尚子教授は話す。
「現場を目の当たりにし、知識や技術がないと何もできないことを知り、改めて学ぶ意欲を高める機会になっている」
学科では自分で考える力も重視している。近年は医療の現場が施設から在宅へと変わりつつあるなど、求められる対応も変化している。今後もいまの知識が使えるとは限らない。技術演習では、正解をすぐに与えない。どんな看護が適切か自分で批判的に考え、自身の看護観を身につけさせていく方針だ。
就職にも強い。ゼミで教員が面接対策などの就職指導を行うほか、キャリアセンターでも看護学科向けの対策を行う。
東京医科歯科大医学部付属病院や国立がん研究センター中央病院といった先端医療に取り組む病院にも毎年、就職している。
ここ数年、航空会社にキャビンアテンダントとして就職する学生もいる。この点について、草柳学科長は語る。
「緊急時に対応できる看護資格だけでなく、英語力と現場で鍛えたコミュニケーション力の高さが評価されているようです」
時代の進展に伴い、看護師に求められる能力は高まっている。これからの社会を支える新たな看護師が上智大から生まれている。(本誌・吉崎洋夫)
※週刊朝日 2019年5月31日号
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