皇太子さまと小和田雅子さんの「結婚の儀」から26年。新しい皇室像を模索し続けたおふたりが、令和の天皇、皇后となる。
【写真特集】雅子さまの小学生の頃やオックスフォード留学中の写真なども
「国民の中に入っていく皇室」──。皇太子さまは、理想の皇室のあり方について、そう語り続けてきた。1996年の会見で、具体的なイメージを記者から問われた皇太子さまは、「国民と苦楽をともにし、国民が皇室に対して何を望んでいるか、何をしてほしいかを認識すること」と答えている。東日本大震災のあと、皇太子ご夫妻は宮城、岩手そして福島各県の被災地に何度も足を運び、昨年は九州北部豪雨で死者・行方不明者が出た福岡県を訪れた。
令和の皇室は、どのような祈りをささげていくのだろうか。
生(あ)れいでしみどり児のいのちかがやきて君と迎ふる春すがすがし
2001年に愛子さまを出産した雅子さまは、母となった喜びを、こう歌に詠んだ。皇室という特殊な環境でも、同世代の子どもたちとなるべく触れ合わせたい。そう望んだ雅子さまは、近くの公園で愛子さまの「公園デビュー」にも挑戦した。どこの親も経験するように、子育ての悩みや家族の問題に直面したこともある。それでも、一緒に考え、悩み、乗り越えるべく歩んできた。