乳製品も軒並み上がる。牛乳やヨーグルトの大手メーカー明治によると、飼料価格の高騰で生乳生産コストは上昇傾向にあるという。明治のヨーグルトは昨年、内容量を減らして値上げしたばかりだが、今年も4月にまた上がる。
最近の夏は猛暑が多く、冷たいアイスクリームを食べて一息入れたい人も少なくないだろう。今年の夏はアイスも値上がりしていて、暑さだけでなく、財布にもダメージとなり、ダブルパンチでぐったりしてしまう。主要各社は3月に値上げし、ハーゲンダッツジャパンは6月に価格を引き上げる。
地味な存在ながら、料理には欠かせないものとして、塩やコンソメの値上げも痛手だ。塩事業センターによると、原料塩は日本の海水を煮詰めてつくるか、メキシコから輸入している。煮詰める際の燃料の石炭が値上がりしているほか、メキシコからの輸送コストが上昇するなか商社からの購入価格が上昇しているという。4月には1992年以来の値上げとなる。
また、スープや洋風だしのもととなるコンソメも。味の素によると、主原料のビーフエキスなどの価格が高騰しているという。4月に「味の素KKコンソメ」の顆粒タイプは60グラムを50グラムの袋に容量を変更し、他のコンソメは出荷価格を改定して1グラムあたり7~11%の値上げとなる。
ペットボトル飲料も軒並み上がる。
コカ・コーラボトラーズジャパンによると、物流費の高騰のほか原材料価格も上昇を続けているという。2リットルのコカ・コーラは4月に340円から20円の値上げ。サントリー食品インターナショナルも5月に値上げして、原材料価格の高騰や物流コスト上昇は業界全体の課題としている。
変わったところでは、実用英語技能検定料も4月に上がる。日本英語検定協会によると、大学や高校の入学試験に幅広く採用され、受験者数が増えるなか、会場借用単価の上昇や監督者といった人件費など実施関連費用も上がっているほか、セキュリティー関連費用も増加しているという。
レジャー関連でも値上げが相次ぐ。小田急電鉄は箱根フリーパスの料金を4月から、例えば新宿から2日間有効なら5140円を5700円に引き上げる。駅舎の全面改築や箱根観光船の海賊船建造、設備の更新や安全対策を進めていることなどが料金見直しの背景だ。東京スカイツリーの天望デッキ当日券は平日と休日に料金を分けたうえで、従来に比べて引き上げる。事前購入する日時指定券はこれまで当日券よりも高かったが、こちらは引き下げるなどで当日券よりも安くし、4月から優先入場の利点を明確にする。