ツーリズムコース、観光政策コースなど五つのコースに分かれ、マーケティング論や観光法制度論などを学び、1年次からインターンシップに参加できる。大学が渡航費を全額負担する全員参加の海外研修や、任意参加で海外の観光地を視察する研修旅行など、学生らは充実感を覚えるだろう。

 国家資格にも強い。旅行業界で求められる資格である「旅行業務取扱管理者」は、2年次までに取得する学生が多い。資格取得向けの授業があり、合格率は全国平均より高い。

「目的意識をもって入学してくる学生が多く、お互いに刺激を受け合っている。OB・OGのネットワークがあることで就職にも強い。近年は本校で説明会を希望する企業も増えてきています」(森下学科長)

 伝統やノウハウの蓄積がある既存の学部の殻を破り、特色を前面に打ち出す新設学部に目を向けることは、未来の受験生にとって新たな選択肢を生み出すこととなるだろう。(本誌・吉崎洋夫、緒方麦)

週刊朝日  2019年3月8日号

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吉崎洋夫

吉崎洋夫

1984年生まれ、東京都出身。早稲田大学院社会科学研究科修士課程修了。シンクタンク系のNPO法人を経て『週刊朝日』編集部に。2021年から『AERA dot.』記者として、政治・政策を中心に経済分野、事件・事故、自然災害など幅広いジャンルを取材している。

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