キャベツの芯を粒状に細かく切って、お米感覚で食べる。そんな「キャベツライス」を、キユーピーのグループ企業「サラダクラブ」が19日発表した。糖質を気にする人向けの「ロカボ」商品だ。一杯飲んだ後のシメの炒飯はキャベツライスで。そんな野菜の新たな食べ方を売り込む。
キャベツライスは家庭向け商品で、31日からスーパーなどの店頭に並ぶ。1袋(130グラム、100円)が1食分で、米粒サイズのキャベツの芯がぎっしり入っている。加熱してもシャキシャキした食感が残り、ほのかな甘みもあるため、炒飯やオムライスなどでお米の代替品にできる。
ご飯130グラムが糖質47.8グラムに対し、同量のキャベツライスは3.0グラム。エネルギーもご飯218キロカロリーに対し、26キロカロリーと低い。食物繊維はご飯の約9.5倍で、健康や美容に意識が高い20~30代の女性を購買層と見込む。
同社はこれまで、袋入りサラダ商品の製造過程で余るキャベツの芯を、肥料や飼料として再利用していた。食品としての販売を考えたきっかけの一つが、近年の糖質制限ブームだ。
米国ではここ数年、すし店などの外食産業で米をカリフラワーで置き換える「カリフラワーライス」が話題になっている。日本でも、米と同じ感覚で食べられる野菜を探し、キャベツの芯に目をつけたという。サラダクラブのキャベツの使用量は年2万5千トンに及び、業界トップという。
まずは家庭向け商品として売り出すが、外食店向けの販売も考えている。居酒屋などで、シメの一品としてキャベツライスを使った炒飯のメニューなどが考えられ、商談を進めている。
同社がめざすのは、副菜の扱いのサラダを“主食”感覚で食べてもらう野菜の“主食化”。キャベツライスと同時に、「ベジタブル麺」も発売する。にんじん、だいこん、ケールの3種で、1袋の中に約20センチメートルの細い麺状にスライスした野菜が入っている。
使い方は、うどんやパスタなどをつくる際に通常の麺と同量を半分ずつ混ぜる。まず通常の麺をゆで、ゆであがりの30秒ほど前にベジタブル麺を入れる。小麦の通常の麺を半減できるため、糖質も大幅に抑えられるのが売りだ。