

アリシア・ヴィキャンデル主演の「チューリップ・フィーバー肖像画に秘めた愛」が10月6日から全国公開される。
「恋におちたシェイクスピア」でアカデミー賞受賞のトム・ストッパードの脚本を「ブーリン家の姉妹」のチャドウィック監督が映画化。ほかに大御所ジュディ・デンチがチューリップを栽培する修道院の院長役で出演。
「黄金時代」と呼ばれた17世紀のオランダ。人々は投資や収集に熱を上げ、中でも絵画とチューリップが2大ブームになっていた。希少な球根1個が邸宅1軒分に値したという世界最古のバブル経済。
親子ほど年の離れた裕福なコルネリス(クリストフ・ヴァルツ)と結婚したソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)。燃えるような愛はなくとも、夫は優しく特に不満はなかった。そんな中、夫が夫婦の肖像画を無名の画家ヤン(デイン・デハーン)に依頼する。キャンバス越しに見つめ合う若い二人が恋に落ちるのに時間はかからなかった。ソフィアは禁断の愛を貫こうとするが、ヤンが将来のために球根に全財産を投資してしまったことで運命は狂い始めて……。
本作に対する映画評論家らの意見は?(★4つで満点)
■渡辺祥子(映画評論家)
評価:★★★★ 超オススメ、ぜひ観て
フェルメールの絵そのもののような色調で時代を再現した真面目な作り。そこに身代わり妊娠の奇策を挟んだストーリー展開で刺激を注入。凝った作りではあるけれど、忘れがたいのはアリシアの丸いおでこの愛らしさ。