貴理子:あ、おいしい! いい香りがしますね。私、調味料では味噌も大好きです。一口で元気が出ますよね。
れいこ:調味料は塩、醤油、味噌、油、酢があれば、おいしい料理ができます。本物の醤油は血圧を下げるというデータもあります。塩、醤油などをおいしいと思うだけたっぷり使い、よく切れる包丁ですいすい切って。そんなふうに気持ちよく調理ができれば必ずおいしく、健康にもなります。
貴理子:もう何年も、れいこさんのレシピで作って食べてきたからかもしれません。たまにできあいのものを食べたりすると、ものすごく甘く感じます。
れいこ:素材そのものの甘みを味わう食生活を続けて、砂糖の甘さに違和感を感じるようになったのかもしれませんね。いいと思いますよ。砂糖は太るだけでなく、体内のビタミンやカルシウムを消耗したり、腸内の悪玉菌のエサになってしまうとも言われていますから。
貴理子:今年はすごい猛暑でしたけど、こういう夏に向いた、れいこさんおすすめのレシピはというと……。
れいこ:そうですね、例えば今日も貴理子さんに食べていただこうと思って作っている「きゅうりの炒め物豆(とう)ち仕上げ」なんかぴったりじゃないかしら。野菜の自然の水分を補給できるし、炒めることと豆ちの塩っけが腸をあたため、夏バテ回復につながります(塩っけは人間の生理の基本ですから)。
貴理子:楽しみです。
れいこ:さあ。お待たせしました。今が旬の野菜を使った5品にご飯とお味噌汁を加えた7品ができました。いただきましょう。夏の野菜は10月くらいまで旬が続きますから、貴理子さんも作ってみてくださいね。
貴理子:では私も作ったことがある「玉ねぎの蒸し炒め」から、いただきます。オリーブオイルと醤油で味付けするだけなのに、んー、なんでこんなに甘いんでしょうかね。おいしい!
れいこ:腸内細菌によって人間の遺伝子情報はコントロールされていることが判明したようです。食生活を変えることで、病気にならない体質を作ることも可能なんです。貴理子さんも、人生100年どころじゃないかもしれません。
貴理子:実は私、命拾いした第二の人生で、やりたいことがたくさんあるんです。まだまだ長生きしますよ!
(構成/福光恵)
※週刊朝日 2018年9月21日号