そこに、なぜ森容疑者とは20歳以上も年の差がある、稲岡容疑者が関係してくるのか?稲岡容疑者の知人によれば、

「稲岡は、職場を転々として、定職につけないような性格。というのも、夜の街が好きで、給料が出ると女の子がいる店に飲みに行き、一気にカネを使ってしまう。いつも、カネがないとあちこち泣きついていた」

 捜査関係者によれば、森容疑者は運転免許証を持っておらず、稲岡容疑者が森容疑者のスカウトの仕事を手伝い、小遣いをもらい運転手役も担っていたというのだ。

「森容疑者は稲岡容疑者を使う立場で、パシリのような役目だったとみられる」(捜査関係者)

 前出の飲食店関係者はこう話す。

「森容疑者のすぐに切れる性格で、優香さんとトラブルになり咄嗟に犯行に及んだんじゃないですか?森容疑者の切れ方は半端なく、いくら止めてもやめない病的なところがある。そんなキャラが犯行につながってしまったのかもしれない」

 ダムの底に沈んだ優香さんの無念を思うと、胸が痛む。(今西憲之)

※週刊朝日オンライン限定記事

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今西憲之

今西憲之

大阪府生まれのジャーナリスト。大阪を拠点に週刊誌や月刊誌の取材を手がける。「週刊朝日」記者歴は30年以上。政治、社会などを中心にジャンルを問わず広くニュースを発信する。

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